世の中の変わりようが凄い。
この記事は、昔あった「物」を思い出していくコーナーです。
「巻玉火薬鉄砲」ももうありません。
銀玉鉄砲が出始めたころから入れ替わるかのように消えていきました。
廃れた理由は分かりません。
「巻玉火薬鉄砲」は優れものだった
「巻玉火薬鉄砲」は、ブリキ製の鉄砲にテープ状の巻玉火薬を装填して引金を引くと中にある打ち付け用ヘッドが火薬の玉を打つ仕組みです。
打たれた火薬玉が破裂して音がでます。火薬の臭いがして、弾の出ないピストル感覚を味わえます。
巻玉火薬は打つたびにひとコマずつ巻き送られます。それで続けて打てる仕組みとなっています。
連射式で優れものでした。
※画像出典:日本玩具博物館「百連発ピストル」
巻玉火薬は、一つで100玉あったと思います。
巻き径は2センチくらい、テープ幅は5ミリくらい、火薬玉は5ミリ置きくらいに並んでいて、玉の径は3ミリくらい、テープ色は濃赤でした。
「巻玉火薬鉄砲」が消えたのが惜しい
「巻玉火薬鉄砲」はブリキ製で作りが簡単、そして一日の小遣いで買えるくらい安く、優れものでした。
それだけに早々と消えてしまったのが惜しまれます。
巻玉火薬とそれを使う鉄砲は消えていきましたが、平玉火薬とそれを使う鉄砲は製造されていて売っているようです。
当時の昔から平玉火薬は巻玉火薬よりも火薬が大きく、音も大きいものでした。
今では連発式もあり、いろいろ種類があるようです。
※筆者は使ったことはありませんが
また、玩具用を超えるものは、運動会などの競技用に使われるスターターピストルとして昔も今も存在しています。
以下のものがあり、より火薬量が多く、音が大きくなります。
・販売購入に制限がないミニ雷管と専用鉄砲
・販売購入に都道府県の許可が必要となる競技用紙雷管と専用鉄砲
ただ近年では、平玉鉄砲にしても、小学生が遊んでいるところを見たことがありません。
実際にはどんなタイプのものであっても消えていっていると思えます。
時代の流れなんでしょうか。
パソコン時代になり、危なっかしい現物ものは無くなっていき、web上のバーチャルゲームになっていますね。
「巻玉火薬鉄砲」の後に出た銀玉鉄砲も見なくなっていますからしょうがないです。
おわりに
「巻玉火薬鉄砲」の思い出でした。
残念ですが「巻玉火薬鉄砲」は早々と退場しました。
平玉火薬の鉄砲は細々と生き残っています。
昭和の中期に流行った「巻玉火薬鉄砲」。
その頃の映画は西部劇とマカロニウエスタン。
水曜ロードショウ、ゴールデン洋画劇場、土曜映画劇場、日曜洋画劇場など、テレビでは映画枠が多く、いつも西部劇かマカロニウエスタンを上映していた時期があり「巻玉火薬鉄砲」や銀玉鉄砲が流行った時期と重なります。
「巻玉火薬鉄砲」は昭和の一時期に流行った遊びの道具でした。
危険で野蛮と言われて廃れたのか、後世代の子供の関心が他に移ったのか、時代そのものが変わったのか、いろいろとあるでしょう。
つくづくと、ずっと同じであることは難しいと感じます。
「物」の良し悪しは抜きにして、世の中から消えていく「物」が多いのは寂しさを感じます。