モーニングセット

時間に追われずに人生を楽しんだら生活の質が変わった

モーニングセットとモーニングサービスは違う

 

モーニングサービスの発祥はいろいろとあるようですが、どこが始まりとかいうことは抜きにして、サービスのことを書いておこうと思います。
合わせて、モーニングセットにも触れます。

古くからモーニングサービスは身近でしたので、はじめにあった「こころ」を共有できたらいいなと思いました。

 

モーニングサービスとは

まず、はじまりの時点の定義をします。
はじまりは、喫茶店でコーヒーを注文すると半切れトーストがサービスで付いてくる、というものです。
サービスなので、料金はコーヒーのお代だけです。
中京圏での話し

茶店は7時頃から開いています。
朝食を食べていない人は助かります。
お腹に少しでも入れられれば、その日のやる気が上がります。
高度経済成長期を支えた人たちは、忙しく時間を切り詰めていました。

茶店の方でも、そんな人たちを元気に送り出したいと考え、ちょっとでも役に立ちたいという「こころ」がありました。

皆が上向きの時代ですからできたと思います。

茶店に来る方は、よく見る方が多く、気心の知れた方の多い時代です。
自然と湧いてくる「応援」する気持ちを行為にしたわけです。
そこには「さわやかさ」がありました。


もともとあったサービス精神

朝の時間帯だからモーニングサービスです。

しかし、モーニングサービスが突然はじまったとは思えません。

どの時間帯でも、コーヒーにピーナッツの小皿が付いていました。
料金はコーヒーのお代だけです。
中京圏での話し

ピーナッツが付くことが当たり前なので、○○サービスなんていう呼び名はありません。
もともとからして、ちょっとでも喜んでもらいたいという「こころ」がありました。

なぜピーナッツなのかは、2つあります。
※証明むずかしく私見ですが

コーヒーにピーナッツが合う。※豆には豆が合う
中京圏が出身の「ザ・ピーナッツ」を「応援」したい。

このあたりが妥当なところと考えます。

いずれにしても、もともとサービス精神の土壌があったから広がり、モーニングサービスが生まれたと思います。
このサービス精神は、その前の時代から引き継がれたものと考えられるので、何かしらのサービスがあったかもしれないと思うと、ありえることとして理解が及びます。


モーニングサービスの発展

時が進み、サービスで付けるものを、少しボリュームを増やして軽食にしたら喜ばれる、という発想が生まれます。
そうすると、コーヒー代だけではできない話になります。

基本  :半切れトーストが付く:コーヒー代だけ
基本 +A:半切れトーストとゆで卵が付く:コーヒー代 + 別に30円程度
基本 +B:半切れトーストとゆで卵とサラダが付く:コーヒー代 + 別に50円程度

例えば、こうしたパターンのサービスに発展します。
料金は良心的で、お店側の儲けはないものです。※サービスですから


モーニングサービスの変化

バブルがはじけ、高度経済成長期のあとの安定成長期も終わると、個人経営の喫茶店は代替わりなく店じまいが進みます。
利用客の方も、もう高度経済成長期を支えた人たちの姿はなく、代替わりしています。

資本力のある大手ファミレス、チェーン展開に成功したところが発展し、喫茶としても利用されます。

するとそこで、コーヒーだけの客にはプラスアルファで注文してもらい、客単価を上げるという発想が生まれます。

先の例に似せて対比します。

基本はコーヒー単品だが高め
Aセット:トーストとゆで卵が付く:(コーヒー代 + 100円程度)の合わせた料金
Bセット:トーストとゆで卵とソーセージとサラダが付く:(コーヒー代 + 200円程度)の合わせた料金

多くはこのようになり、コーヒー代と別料金ではなく、セット料金です。
コーヒー単品が高めなので、利益を折り込んだ料金となっています。

この頃からでしょうか、「モーニングサービス」と言わず、「モーニングセット」と呼ぶようになりました。メニューも独立させた「モーニングメニュー」があったりします。

一部にモーニングサービスという言い方は残っていますが、その場合はコーヒー代が高くて、内容はモーニングセットになっていたりします。

気が付けば「モーニングサービス」が「モーニングセット」に変化していました。


モーニングセットとモーニングサービスは違う

ブログのタイトルは「モーニングセットとモーニングサービスは違う」としました。

しかし、「コーヒー一杯に付いてくるサービス」という原点を忘れなければ、違いはありません。

景気が停滞し、政策も対症療法が多いので、改善しない状況が続いています。
同じサービスを維持するのは大変ですが、「こころ」からの「サービス」をコーヒー一杯に込めれるなら、その「こころいき」が皆を明るくします。
はじまりの頃の「さわやかさ」も引き継がれるのではないでしようか。

モーニングの時間は、さわやかでくつろげる時間です。
1日のはじまりを「応援」する文化は、目に見えないところで元気を与えます。

そんな意味で筆者は、モーニングセットとモーニングサービスは違わない、ことを願っています。


おわりに

いろいろな地域で、ほぼ同じ時期にモーニングサービスがはじまったことは「文化」が一斉に花開いたのだと思います。
文化は、企業や政府が企画して作れるものではありません。
それは、その時代時代を生きた人々が、自然と湧き上がる「こころ」を素直に映し出した時に花開くからです。
変わってゆく世の中ではありますが、良いものは残るといいですね。

そう願いつつブログを終わります。


思うことを、そのまま書きました。
この記事がご参考になりましたら幸いです。